Appleのコンテンツ検閲

この問題で何が恐ろしいって、Appleはアプリそのものの内容だけではなくて、アプリ経由でアクセス可能なweb上の情報にまで検閲の手を伸ばしているって事ですよね。
今回は「既に登録されている他のアプリでも閲覧可能」という事もあって却下は撤回されてますが、彼らはアプリに含まれないコンテンツについて審査する事自体は否定していない訳です。
では、例えばKindleアプリでAmazonの全書籍が閲覧可能になった場合はどうなるのでしょう? Amazonには官能小説もエロマンガも売ってる訳ですが。年齢認証を挟んでいればOK? じゃあ事業者側の年齢認証ラインと、Appleの基準がFIXしなかった場合はどうなる?
もちろん、アカウント登録のみでアプリの利用が可能になる仕組み上、何らかの規制は為されて然るべきです。しかし現状のように基準が一定ではなく、しかもその内容が非公開とあっては、市場の広がりに思いっきり水を差す結果になると思います。実際、まことしやかにiPhoneでは『ドラえもん』は展開できない。しずかちゃんのお風呂シーンが児童ポルノ判定されるらしいよ?」なんて噂さえ飛び交っているのですから。
この問題、言い出せばキリが無くって。じゃあTumblrアプリはどうなのよ? とか、rssリーダーだってダメじゃねぇかって事にもなり兼ねない、かなり大きな問題を孕んでいると思います。webビューアとしても、書籍リーダーとしても非常に優秀なiPhone/iPodTouch、ぜひ良い方向に進んで行って欲しいのですが……



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