手に職

小中高と美術の時間は大ッ嫌いでした。絵心は無いし手先は不器用なので、絵を描くのも彫刻を彫るのも苦痛以外の何者でも無かった。まぁ一人で歌を歌わされるって生き地獄を強要される「音が苦」の授業よりは幾分マシであったけども。
その美術の時間の中で、唯一楽しかったのはレタリングの作業でした。やり方とかバリエーションがある程度決定されてたし、絵心が無い自分でもそれなりのモノは作れた。どっちかと言うと数学的な要素が強いものだったし、「文字をデザインする」って事そのものが面白かった。
最近でもレタリングは指導内容に含まれているのでしょうか?今はイラレでコピペじゃ〜背面送りじゃ〜ロックじゃ〜ガウスじゃ〜と全て機械上で簡単に作る事も出来るけど、やっぱりレタリングの知識と経験は重要ですよね。
なぜ突然こんな事を言い出したかというと、今更ながら「書店員はレタリングを身に付けておくべきだなぁ」と感じたから。手描きするにせよイラレで作るにせよ、POPは文字が命ですからね。手描きレタリングをマスターしてれば、それだけで優位に立てる。逆にどんなに良いコピーが書けても、その技術が無いとモノはあんまり売れない(と思う)。
そんな事なんで、「将来は本屋さんになる!」という明らかに人生を踏み外した夢をお持ちの小中学生諸君は、いまのうちから特訓しては如何でしょうか。ま、夢を変える事を先ずお勧めしますが。