第89回凱旋門賞

前哨戦フォワ賞は2着(ダンカンこのやろう!)だったものの、海外の掲示板等では「弱メンww本番じゃ話にならねww」とか言われてたらしい宝塚記念ナカヤマフェスタ
前哨戦ニエユ賞4着と微妙な結果だったものの、斤量有利な三歳馬の初挑戦で期待を背負っていた皐月賞ヴィクトワールピサ
チャンスは、あると思った。多くの競馬ファンがそうだったと思う。



20頭立てのカオスレース。ナカヤマとピサは中段待機。早めにしかけたナカヤマの前が詰まる!だが抜けだした!先頭に立った!……


英ダービーをレコード圧勝したワークフォースと、直線ビッシリ叩き合ってアタマ差2着。惜しい。もう少しで夢に届くかと思った。全国の競馬ファンがテレビの前で絶叫した筈。でも、悔いはないと思う。
競馬ファンやってて良かった、このレースを観られて良かった。日本の馬は、日本生産馬は、日本調教馬は、世界で十分通用するんだ。そう再認識させてくれた。
能力が高く、馬場適性のある馬を、万全の体勢を整えて遠征すれば、まだまだこれからチャンスはあるんだ。


自分の中では、史上最強中長距離馬はエルコンドルパサーだと思ってる。競馬始めてすぐの頃に、あの凱旋門見ちゃったんだから仕方ない。
けど、エルコンはマル外だった。欧州で買い付けた馬に種付けして、アメリカで生産された馬。そういう馬を買ってきて、世界へ通用する馬に育てた事はもちろん偉大だ。


今回のナカヤマフェスタは、日本で走った馬の子供で、日本の牧場で生まれた、純粋な日本産サラブレッド。しかも、とりたてて良血馬ってわけじゃない。セレクトセールで1000万チョイで買われた、ある意味フツーの馬だ。
当歳時から丁寧に育成して、レースで鍛えて、何度も頓挫しながら調整して、宝塚記念を勝つまでに育てた。そんな叩き上げの英雄が、ヨーロッパでも通用した。これは凄く意味のある事だ。


メイショウサムソンマンハッタンカフェ。世代最強レベルの内国産馬が、かつてまったくお話にならなかった。
ディープインパクト。日本最強の三冠馬が、及ばなかった。


日本のサラブレッドが、進化してる。日本の生産と育成と調教が、長年の積み重ねで、進化してる。今回の健闘は、そういう事だと思う。


半分外国馬みたいな馬じゃない。突然変異的なチート馬じゃない。日本のサラブレッド生産・育成・調教の粋として、世界最高峰レースを勝つ日が、もうすぐ来ると思う。あと数年かもしれない。もしかしたら、十年以上かかるのかもしれない。でも、いつか必ず、栄光は掴める。競馬に関わる多くの人々が、多くのファンが、ナカヤマフェスタから勇気を貰ったと思う。



先ずは、異国で健闘した両馬に無事帰国して欲しい。そしてジャパンカップへ。その勇姿を、府中でまた見せてくれ。できればワークフォースも来て欲しいが……それは無理かw


ちなみに、勝ったワークフォースキングズベスト産駒。そして今年の日本ダービー馬は、やはりキングズベスト産駒のエイシンフラッシュ。彼は、フランスの重い馬場にも適性があると思う。
先ずは菊花賞を制覇。そして来年、日本代表として、ぜひ世界へ挑戦して欲しい。(エイシンフラッシュ持ち込みだけどね! でも育成したの日本だし!)