トークセッション『炎の営業VS魂の編集(笑)』

池袋ジュンクトークセッション「杉江由次(本の雑誌社)×新井久幸(新潮社)『炎の営業VS魂の編集(笑)』」を聴講してきた。メモれなかったので、強烈に記憶に残った言葉だけポスト。正確性は保証できませんし、曲解してる部分もあるだろうと思う。

  • 新井氏
    • 「世代間に生ずる価値観の差異みたいなものは、言葉で説明しても絶対わかり合えない。唯一それを伝え得るのが物語の力だと思っていた。伊坂幸太郎の作品で、そういう頭のなかのモヤモヤしたものが表現出来ていて、「俺は、こういう小説を読みたかったんだ。」と思えた。」
    • 「もし「自分が本当に良いと思う本」が「どうやっても売れない」なら、自分は編集という仕事に向いてないという事だろう」
    • 「『重力ピエロ』*1のゲラを書店に送った時、大阪の書店員から電話を貰った。全く面識の無い方だったが、「素晴らしい作品だと思って、その素晴らしさを共有出来る人間がいないのは残念に思ったから」というだけで連絡してくれた。正にそういう作品だった。それが縁で、その方との交流はずっと続いている」
    • 「サッカーとか興味あるの意味わからねぇよ。だって自分が参加出来ないモノ見て何が楽しいのww」
  • 杉江氏
    • 「営業やっていて楽しい事って、例えば書店に行って自社の本が何冊売れたってのを見た時も楽しいけど、やっぱり一番は「営業を通じて、様々な人と出逢うことが出来る」事」
    • 「これからの出版界って、いろんな人が言ってるように、本好きが「買い、支える」事で成立させて行かないとダメだと思う。」
    • 「もっと本の話題が日常的に会話の端に現れるような世の中になって欲しい。娯楽として本を読むという行為を、社会的なムーヴメントにして行かなければイケナイ。そのためには、編集も営業も、書店員も本好きも、もっと色々な所で本の話をしなきゃダメだ。」(これは2人とも声を揃えて言っていた)
    • 「てゆーか新井さん、流山から浦和まで武蔵野線でスグじゃないですか! 何でレッズファンにならないんですか!???」

(12/20追記)
新井氏「営業の立場から、編集に一番言っておきたい事って何?」
杉江氏「搬入日だけは絶対にズラさないで下さい。


とりあえずこんな感じ。気が向いたら追加。考えさせられる事が多々ある座談会でした。その内容についても気が向けば別エントリかローカル(チラシの裏)へ。
しかしサッカー話になった時の豹変ぶりが凄い杉江さん。今日は会社でも、開発部署の方が凄い勢いで定時退社されて、パッと見たらサッカー応援の旗持ってたしね。サッカーファンってすげーな。

*1:たぶん重力ピエロだったと思うけど、記憶が曖昧