酒と女と友と俺と。

昨日の送別会では何軒もハシゴをしてしまった。
 「いったい、今は何次会・・・」
 ちょっとしたスーパーロボット大戦である。

幾つかの店で酒を飲んだが、その中に所謂「お姉さんの居る酒場」が1件だけあった。
私は、どうにもこういう店が苦手である。気詰まりが、してしまうのだ。
「君、それは良い店に行った事が無いからだよ。本当に良い店というのは、客が一切気を使わずとも、楽しめるものでね・・・」
という人もいるが、なるほど確かに大層な高級店へは行った事が無い。だが、そういう問題ではない、という気もする。

誰かと連れ立って酒を飲む時、矢張り「酒を酌み交わしながら、話をしたい」という思いが先に立つ。もちろん酒そのものを楽しみたいし、店主や他の客も加わって談笑するのも愉快な事だ。だが、敢えて隣で酌をしてくれる女性を求めたいとは、どうにも思わない。
「そういうのは、要らない・・・」
のだ。
美味い酒を飲みながら、とりとめの無い話を出来れば、それで十分である。

しかし、この言い分もまた矛盾している。人が言う様な「良い店」であれば、「気持ちの良い語らい」を出来る様に気を使い、それでいて決して邪魔にはならぬ様に計らってくれる筈である。また連れがこちらと話をするより、女の子と話して盛り上がるのであれば、単に相手は「この男と話すより、お姉さんと話していたい」と考えているだけである。

結局の所、私がこういう店を苦手に思うのは、良く知らぬ女性と話す事を楽しいと感じられないからに過ぎないだろう。
「内向的で、非モテ・・・」
という事になる。向いていない、それだけの事だ。

少なくとも、池波正太郎風味でグダグダ書く話では、ない。