我が輩は...

私は巨乳である。

「私は巨乳が好きだ」でも「私は巨乳になりたい」でもなく、私は巨乳なのである。いや、もちろん周知の通り、私は三度の乳より巨乳が好きだが、別段それを覆そうという事では無い。付け加えて言うならば、ネカマになろうと云う事でもないし、もちろんネナベでもない。場所や時間に関わらず、私は正真正銘の男だ。全身の先端から蛋白質が迸っておる。

しかし、私は巨乳なのだ。

つまりこういう事だ。先日から私は胃潰瘍の治療のため「タケプロン」という錠剤を服用している。何でもネットで調べがつくご時世、自分の飲む薬もネットで一通り検索してしまうのは普通の事だろう。そうして発見したこのページを見ると、副作用にこんな事が書いてある。

女性化乳房(男性の乳房が大きくなる)」

さて、私は巨乳だ。しかしこうも短期間に、身体の特徴を変え得る程の副作用が、しかも多くの人に投与されるような薬で、起こるものだろうか?流石にそれはネットでも調べがつかない。しかしこんな下らん事を尋ねる為に、わざわざ診療に赴くというのも馬鹿らしい。

ところで私は2〜3日前から風邪に罹っているのだが、潰瘍の投薬を受けている以上は安易に市販の薬を飲む訳にもいかず、とりあえず放置していた。しかしどうにも良くならんし、転職を前にして肺炎にでもなったらコトである。それで、今日は近くの病院へ行って来た訳だ。

医者というヤツは、どうにも自分のペースで話をし過ぎる。もう少し患者との会話を重視してもらいたいと思うが、そういう医者はなかなかいない。まあ、彼らも忙しい身だから仕方無いが。だがここで怖じ気づいては、私の乳の謎は解けないのだ。場合によってはブラを買わねばならんし、イエローキャブの門を叩く必要さえ生じるかもしれんのだ。だから私は、意を決して聞いてみたのだ。

思いのほか、お答えは簡単に頂けた。



ただのデブじゃね?痩せれば元に戻ると思われ」(意訳)



グラドルへの道は遠い。