茶渋が落ちるの。

本屋大賞候補作、最近時間が取れないので遅々とした足取りですが『告白』を読んでます。実際に明治に起きた大量殺人事件<河内十人斬り>がモチーフ。今の所半分程。
必要以上に思弁的で且つ、自己表現力と周囲とのコミュニケーション力に問題のある主人公・熊太郎。その性質の為か博打に明け暮れるニートと化し、周りの百姓からは「キチガイ・極道」の認定。女性とのコミュニケーションも取れないから、必然的に童貞。この設定には現代の若者に通じるものを感じますね。ていうか熊太郎幼少時の脳内言語と実際のアクションの乖離を見ていると、小〜中学校当時の自分そのまんまで極めて鬱。
熊のダメ人間ぶりと随所に散りばめられたユーモア、全体に流れるパンクな雰囲気。これだけで、読む事そのものが極めて楽しい小説です。こいつがこの後、もの凄い大量殺人やらかすんか・・・スゲェ楽しみ。時間を都合して一気に読みたい。
それにしても読売新聞、これが連載されてただけで月3000円からの価値があるなぁ。日経ももう少し、面白い小説を連載してくれないか。