読者の中の風景

今日から出社。だが本番は終業後の飲み会with大学サークル仲間。
会社のPCはXPだったが、即行でクラシックテーマを適用。だがOffice2007はツール使わないとクラシック風味に出来ないらしい。FUCK! チョームカツク。使いにくい。
んな事はどうでも良い。本題。
通勤中に昨日買った『時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)』を読書中。読了の第一章は邪馬台国が舞台。
歴史に詳しく無くても、邪馬台国についてはガキの頃に学習漫画で読んだ記憶があると思う。また個人的には映画「ドラえもん のび太の創世日記」の印象も強い。更には中世以前の農村社会風景という事で、時代は大分違うけど「もののけ姫」の印象も強い*1。脳内には、色彩豊かで生き生きとした「オレタイコクワールド」が醸成されている。
このように読者の中に風景が印象強く植え付けられている時代を舞台に用いると、作者がその描写に大きなコストを割く事無くとも、躍動感のある魅力的な舞台を演出する事が可能なのだなぁと本書第一章にて再認識した次第。
一言で言えば「邪馬台国便利だな」。
もちろん本書において小川一水の描写が甘いと言っているのではないです。全部を自ら語るのではなく、読者の中にあるものを生かす文章・表現が出来るのがプロなのだなぁと素直に感心しておるのです。

*1:連想するにあたっては、寝取り姫の呪術っぽい仮面の効果も大きいだろう