押し付け

広く世から俊め、もって上質の娯楽作品を供することをその使命と為す某恒例「ナツコミ」が入荷。もちろん注文などしていません。箱を開ける気すら起きんね。
まぁ特約店絡みで色々とあろうと思うし、多くの書店に同じものをバラ撒くという仕組み上、微妙なセレクトになってしまうのもやむを得んか。全ての書店の全てのコミック担当が十分なヤル気と余裕と知識を持っている訳でもないのだから、変なモノを作っても生かしきれないかもしれない。
しかし。結局こんな事を続けた結果、多少なりとも販売数は伸びるかもしれないが、その多くは返品されて倉庫の肥やしとなるのは目に見えている。そして半年後、冬将軍クーデター真最中の補充注文で「ナツコミ!」な帯が入ってくる訳だ。怒り心頭のあまり、将軍も血圧上がって憤死である。
だから。一部にはヤル気のある書店もあるのだ。それは重々承知だろう。そういう書店向けに、例えば「青年向け:対象レーベルYJ、SJ、BJ:総冊数200冊」などとした条件のみ設け、事前に書店側でセット内訳を指定するようなモノは実現出来ないのか。小さい書店であれば、とにかくAランク各1で入れて「棚が全部ナツコミ!」という事も可能だろう。ヤル気のある書店なら、もっと面白い、個性的なナツコミが出来るだろう。「飾りつけコンテスト」なんてのもやってるが、アレだって「棚・平台総合コンテスト」と中身まで見るコンテストにすれば、意義深い試みになるのではないか?そういった事が面倒臭い、金儲けにならないって言うなら、せめて「帯だけ」って注文書くらい用意してくれ。
俊英集う出版社の営業部諸兄には、ぜひともご考慮願いたいトコロである。