海外翻訳作品の権利

昨日書いた『暗闇のスキャナー (創元SF文庫)』からリンクを辿って行ったら、id:zerosetさん経由で興味深い情報(山形浩生のサイト)が。

ふーん、浅倉久志訳ですか。 こちらが そんなに悪い訳だったとは思わないんだけれどお気に召しませんでしたか。残念。なお、あくまで噂だが、「スキャナー」以外にも創元が持っていたディックはすべて早川が持って行ってしまったとのこと。なんでも翻訳権の契約で、一定期間以上増刷かなんかがないと権利が切れるような条項があり、通常は比較的柔軟に運用されるんだけれど、今回は知らぬ間に早川がディックの関係者と交渉していて、突然この条項をたてに有無を言わさずかっさらわれてしまったとか。あくまで噂ですが。しかし本当に早川が全部持ってったんなら、かつて創元で出ていたディックのほとんどはもうおそらく二度と日の目は見ないことになるんじゃないか。 (2005/10/14)

ここ数カ月、創元を初めとして各社が古い翻訳作品の新装版なんかを出しているのは、これに関連した動きなのかもしれませんね。しかしこれが本当なら、創元の担当部署&担当者は大変だろうな・・・
権利を攫っていった以上全点キッチリ刊行するのが、長年会社を支えてくれたSFファンに対するケジメの付け方だと思います。お願いしますよ!