シャープのメディアタブレット2機種販売終了は「GALAPAGOS終了のお知らせ」ではない

かもしれない。
久々に真面目な事を書きます。


昨日、シャープからメディアタブレット(「GALAPAGOS」5.5型/10.8型)2機種の販売を終了する旨のプレスリリースがありました。

色々誤解されてたりm9(^Д^)プギャーされてたりするけど、自分は笑い事じゃないと思うので書いときます。
前提知識としてGALAPAGOS関連の電子書籍まとめイメージ↓

TSUTAYA GALAPAGOS電子書籍ストア)>
 ├─<メディアタブレットGALAPAGOS” (5.5型/10.8型)>
 ├─<GALAPAGOS A01SH (7型)>
 ├─<SharpAndroid端末(GALAPAGOS App for Smartphone プリイン)>
 └─<他社製Android端末(GALAPAGOS App for Smartphone 配布)>


出荷台数的にはAndroid端末>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>メディアタブレットで、ストアの売上って殆どAndroidアプリ経由なのではと考えています(推測)。
で、今回売れてないメディアタブレットを辞めます宣言がイコール「TSUTAYA GALAPAGOS 終了のお知らせ」みたいに言われてるけど、それは違うのではないかと。


メーカーが作るコンテンツ系サービスはいつも「端末を売ること」がメインで、サービスは「端末を買わせるためのもの」という位置付けでした。そして、一旦作ってしまった端末に徹底的にしがみつき、結果サービス共々身動きがとれなくなるというのが「よくあるパターン」ではなかったでしょうか。だけど今回、彼らは威信をかけて作ったメディアタブレットがダメだとわかったら、1年も経たずにやめちゃいました。なぜ? メーカーっぽくないよね?


その理由は、「端末を売るのではなく、サービスを普及させる事に軸足を移したから」じゃないでしょうか。


TSUTAYA GALAPAGOS」というサービスを普及させる為に、国内メーカーとしては圧倒的なAndroid端末シェアを誇る立場を利用して、ストアアプリのプリインでユーザを獲得する。のみならず、メーカーとしてはかなり思い切った戦略として、ストアアプリを他社製の端末からも利用可能にする。これによって何を実現したいのか? 要するにiTunesをやろうという事でしょう。みんな気づいたら電子書籍を「TSUTAYA GALAPAGOS」で買ってる、そういう状況を作って兎に角ストアにお客さんを集めてから、存分に端末売りつければ良いんだと。メディアタブレットを作るのは客集めてからの話だと、そう発想を変えたのではないでしょうか。


7月の電子出版EXPOに参加した方は、端末系メーカーが「デバイス」よりも「サービス」へ注力しようとしている姿をハッキリ目撃したものと思います。そう言いながらも各社メーカーとしての「先ず端末を売らねば」という呪縛に囚われている現状ですが、シャープは一歩踏み出せたのかもしれませんね。


まー実際この先どうなるかはわかりませんが。彼らようやく登りはじめたばかりだからな。 このはてしなく遠い打倒林檎さん坂をよ……