シュリンカーのご利用は計画的に

「本屋のほんね」さんの所でシュリンカーの話題が挙っている。実はウチの店、ド田舎の中小書店なのに、この最強シュリンクロボを擁している。
無論、新しモノ好きのボスの仕業である。「高くても人件費で十分に元取れるモンなガハハハハ!」とは彼の言である。正直、その金で1円でも残業代を払ってくれよと思う。
高性能で楽チンという謳いのマシンだが、実際に使ってみると個人的にはアレだなぁと思う機械である。と言うのもこのマシン、シュリンク袋の代わりに「シュリンクロール」を装填するのだが、ロールの入替は割と面倒臭いので一つの大きさのロールを固定運用する事になる。ここで問題になるのが「ロールの幅」。新書判やB6判が多いコミックだが、A5判もそれなりにある(特に攻略本は多い)ので、ロールの幅はA5判が納まる大きさになっている。その大きさのロールで小さいコミックをシュリンクするとどうなるか?余った部分は天と地の部分に畳まれる事になる。薄いビニールとは言え、重なって乾燥するとそれなりの厚さになってしまう。この状態で棚に差すと、地の部分に畳まれたビニールの厚みで「本が浮いている」、極めて見苦し状態になる。
これを解消するため、投入位置を調節して「余ったビニールは全て天側に集まる」ようにしている。と、ここでも問題が。天側に集まったビニールによって、スリップが大変取り出しにくくなってしまうのだ。これはレジでとてもイライラする。
まぁそれでも我慢出来ない程ではない。コミックなら。これが文庫サイズとなると、もうお手上げ。棚はガタガタ、スリップも取り出せない。ハッキリ言ってダメである。そこで文庫サイズやA5判を超えるサイズの本は、従来のように袋に入れて手差し投入をするのだが、この投入位置が絶望的に使い辛いのだ。作業効率が激しく落ちる。
まぁこれだけなら良い。全体的には効率が良いのだから。しかしもう一つ、コストの問題がある。この機械、本体だけでなくロールの値段も高いのだ。詳しくは事務管理者に確認しないと不明だが、シュリンクに関する費用が「跳ね上がった」という言葉は聞いた。
以上、大型書店ならいざ知らず、小さい店が背伸びして買うもんじゃねーなという実感でした。庶民が調子こいてランチアデルタなんぞ買ってもダメ、シビックで我慢しとけってのと一緒ですね(例えが古いのは『GT-Roman』の所為です)。